プラモデルを塗装していると、たまに失敗して最初からやり直したい! と思うことがあります。
塗装をやり直す方法としては、単純に新しい色を上から塗ってしまう、なんてことが一番楽ですよね。
ですが、その方法だと無駄に塗膜が厚くなってしまうデメリットもあります。いっそのこと、一度全部塗装を洗い落としてしまいたい、ということもありますよね。
と、いうことで今回は、塗装をすべて剥がしてやり直す方法として、タミヤさんの「ペイントリムーバー」を使ってみました。
タミヤ ペイントリムーバーについて
塗装をやり直す際、昔はラッカー溶剤に付け込む、という荒業で塗装をやり直していたモデラ―もいたらしいです。
ですが、このやり方だと、塗膜と一緒にプラも溶かしてしまう危険性があります。
この、ペイントリムーバーという商品は、その名の通り、塗装だけを溶かして洗い落としてくれる商品です。
今回使用したタミヤのペイントリムーバーは溶剤の刺激臭も少なく、比較的安全に使用することができます。
ペイントリムーバーを使う時に用意するもの

ペイントリムーバーを使う時に一緒に用意した物はこちらです。
チャック付きのポリ袋・ゴム手袋・トレイ・ティッシュなどですね。
ほとんど100円ショップで揃えることができます。

ちなみに使用するキットはこちらです。カーモデルのスカイラインですね。
このキット、色を何にするかとにかく迷走しまして、赤系にしようとしたり、黒にしようとしたりととにかくサフと本塗装を繰り返してしまったキットです(最終的には黒になりました)
さすがにここまで塗り重ねてしまうとエッジも丸まってカッコ悪くなるので、一度塗装を剥がしてやり直したかったんですよね。
ペイントリムーバー使い方
で、ペイントリムーバーをさっそく試してみました。
ペイントリムーバーの基本的な使い方は、タッパーなどを用意してパーツを液に浸す、という方法になります。
ですが、カーモデルのボディパーツのように大きいパーツなどはそもそもペイントリムーバー量が足りません。
それにリムーバーを全部使うのもなんかもったいないですよね。
そのため、今回はペイントリムーバーを有効に活用するため、ふたつの方法を試してみました。
ペイントリムーバーを袋に入れて使用する方法

まずはチャック袋を使う方法です。
チャック袋にパーツとペイントリムーバーを入れます。

ペイントリムーバーの量は、袋を振ったときに全体に行き届くくらいの量にしました。量が少ないと感じた時は後から追加しましょう。
液がこぼれないように密封し、液が全体に行く届くようにチャック袋を振ってしばらく待ちます。

その後、数分でみるみるうちに塗装が溶けて落ちていきます。
ブラシなどでゴシゴシとする必要もなし。本当にあっと今に塗装が剥がれていきます。

だいたい塗装が落ちたな、と思いましたら、ゴム手袋をはめてパーツを取り出し、ティッシュで液を拭き取ります。
すると、このように綺麗に塗装が落とすことができました。
思わず、すご! と言ってましたね・・・。
こんなに簡単に、しかもプラスチックへのダメージはほとんど無く、見事に塗装だけが落ちています。
ペイントリムーバーの液に浸す方法

で、もうひとつの方法なんですが、こちらはティッシュにくるんで浸す、というやり方です。
その名の通り、パーツをティッシュにくるみ、液に浸して塗装を溶かします。
これならリムーバーも少量で塗装を落とすことができるのでは、という考えですね。

ただ、こちらの場合ですと塗膜自体は浮き上がってきますが、塗膜が流れ落ちる、ということはありませんでした。
パーツを綺麗にするには、このあとにティッシュで浮いた塗膜を拭き取る必要があります。
これがちょっと面倒かもですね。
ペイントリムーバーで塗装を落とした後は?

ペイントリムーバーで塗膜を落としても、当然、そのままでは使用できません。けっこうべたべたします。
そのため、その後に中性用洗剤を付けて、水でしっかりと洗います。

洗った後もちょっとペイントリムーバーの班のようなものが残るんですが、その後、再びサーフェイサーを吹いてみたら、まったく問題ありませんでした。
ほとんど塗装をする前の状態に戻っています。
ペイントリムーバーの注意点
ペイントリムーバーの注意点を使用するにあたって注意点があります。
大きな注意点は以下の三つですね。
ABSパーツには使用できない

ペイントリムーバーはABSパーツには使用できません。
ABSってなに? と思うかもしれませんが、簡単に言うとプラスチックのパーツの一種です。強度があるため、ガンプラの関節なんかによく使われています。
簡単な見分け方として、説明書にパーツの種類が書いてあります。
袋は二枚重ねた方がいいかも

チャック袋を使う方法を紹介しましたが、私の場合、袋の縁からリムーバーが漏れこぼれていました。
この袋との相性が悪かったのか、袋が不良品だったのか、溶け落ちたラッカー溶剤が悪さをしたのか色々と原因は考えられます。
ただ、漏れると言っても少量だったので、2枚重ねなら問題はなかったかな、と思われます。
万全を期すなら袋は2枚重ねた方がよさそうです。
肌につかないようにする
ペイントリムーバーは絶対に手につかないようにしましょう。
もちろん私もゴム手袋を用意していたんですが、ふとしたことですこし手についちゃったんですよね。
すぐに手を洗ったんですが、なんかしばらくヒリヒリしていました。
臭いはほとんどありませんが、肌に対しての刺激は強めと思います。
くれぐれも肌に触れないよう気を付けましょう。
まとめ
以上でタミヤのペイントリムーバーの使い方でした。
基本的には液に浸す、というやり方で塗装を落としますが、袋に入れて振ったり、ティッシュに包んで液で浸す方法でも塗装を落とすことができます。
ごしごしと洗う必要はなく、液につけるとみるみる塗装が溶けていきます。
ただ、ABSパーツには使用できません。ABSパーツではガンプラに使われていることがあります。
臭いはほとんどありませんが、肌につかない、液をこぼさない、といった注意点はあります。
プラスチックへのダメージはすくないため、塗装をやり直したい、という方は試してみてください。
一つくらい持っておくと、なにかあったときに重宝すると思います。