模型の完成品で、普通とは違う『透き通ったようなメタリック』塗装の作品を見たことはありませんか?
たとえば、写真のプラモデル、ハロのようなメタリックです。
これはキャンディ塗装と言って、シルバーの上にクリアーカラーを塗ることで出来るメタリック塗装になります。
キャンディ塗装は手順さえ必要ですが、自分の作品を面白い仕上がりにすることができます。
今回は、そんなキャンディ塗装のやり方を解説していきます。
キャンディ塗装のやり方
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キャンディ塗装はシルバーの上からクリアー塗料を重ねて塗る塗装方法と最初に説明しましたが、まずはシルバーの下地として「黒」を全体に吹きます。
隠蔽力の強いクレオスの「ウィノーブラック」なんかがおすすめですね。
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次に、シルバーを吹いていきます。
黒を下地にした理由は、塗料の透け防止となってシルバーの輝きが増すからです。
ただ、最近は塗料の性能も上がっているため、いきなりシルバーを塗っても大差がない、ということもありえます。
黒を下地にするか、いきなりシルバーを塗るかはモデラ―の判断によるので、どちらがいいかは実際に試してみる、というのがいいと思います。
私としては下地を作ってダメ、ということはないので、いちおう黒での下塗りは推奨します。
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そして最後に、クリアーカラーを吹きます。
使った塗料はクレオスの『クリアーイエロー』です。
実際塗ってみると、クリアーカラーは最初、あまり色が乗らないかもしれません。
ですが慌てずに、色を重ねていくとだんだん綺麗な塗装面になっていきます。
場合によっては、仕上げとしてこのあとにクリアーを吹くこともありますが、これがキャンディ塗装の手順となります。
最近では、クレオスの「クリアカラーGXシリーズ」を始め、たくさんのクリアーカラーが発売されています。
他の色にしてみたい場合は、上に塗るクリアカラーを変えればOKです。
今回はすべてエアブラシで作業を行いましたが、一応、缶スプレーでも同じ方法で塗装することが出来ます。
ただ、缶スプレーの場合ですと、キットひとつ塗るのにけっこうお金がかかってしまうので、キャンディ塗装は基本的にエアブラシ推奨ですね。
下地はシルバーじゃないとダメ?
![f:id:hkn3:20200521201847j:plain f:id:hkn3:20200521201847j:plain](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/h/hkn3/20200521/20200521201847.jpg)
シルバーではなく、メタリックブルーを下地にクリアーブルーを重ねてみました。
少し色は濃いですが、下地がシルバーでなくても問題なくキャンディ塗装になります。
キャンディ塗装は、透明感のあるクリアカラーの特性を利用した塗装方法なので、下地を工夫することで面白い仕上がりにすることもできます。
たとえば、下地でグラデーションをかけると、輝くところと輝かないところができるので、不思議な仕上がりにすることが出来ます。
キャンディ塗装を『つや消し』にしてみるとどうなる?
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キャンディ塗装はぬるっとした塗装面が魅力なので、仕上げにクリアーを吹いてツヤを出すことが多いです。
ですが、写真のように『つや消し』にしても面白い仕上がりになります。
つや消しスプレーを吹くと、てかっとした輝きではなく、金属のような落ち着いた輝きになるんですよね。
派手さはなくなりますが、こちらのほうが好み、という方もいるかもしれません。
キャンディ塗装の応用 天然石風の塗装方法
![](https://www.hobi-rain.com/wp-content/uploads/2021/12/DSC_0224.jpg)
キャンディ塗装を応用すれば、このように天然石のような模様に塗ることも可能です。
すこし手順が増えるだけでとても簡単に塗装することができます。
やり方は別の記事で紹介していますので、よろしければご覧ください。
キャンディ塗装に適したキットは?
![f:id:hkn3:20200521202007j:plain f:id:hkn3:20200521202007j:plain](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/h/hkn3/20200521/20200521202007.jpg)
キャンディ塗装は、丸みの帯びた曲面の多い機体の方が似合います。
光が反射して綺麗に見えるからですね。
もし、キャンディ塗装を練習してみたいな、と思った方はキット選びの参考にしてみてください。
写真に写っているハロなんかも、値段が安くお勧めです。(最近は再版されていないので、ちょっと手に入りずらいんですが・・・)
以上でキャンディ塗装の解説でした。
ただ綺麗なメタリックになるだけでなく、金属感や大理石風などの塗装も可能なキャンディ塗装。
エアブラシを持っていたら挑戦してみてほしい塗装方法です。ぜひお試しください。