最近のキットは合わせ目が少ないキットも増えてきましたが、基本的にプラモデルには『合わせ目』というものができます。
ちょっとわかりずらいかもしれませんが、写真のパーツには真ん中にばっさりと合わせ目があります。
『合わせ目』というものは本来ならあるはずの無いものなので、消してしまった方が見栄えが良く、かっこいい作品に仕上がります。
合わせ目を消す方法はいくつかあるのですが、今回はタミヤセメントを使った方法を紹介します。
合わせ目消しとしてはもっとも一般的な方法ですね。
タミヤセメントを使って合わせ目を消す手順

用意する物はこちら、タミヤセメントです。
一般的に、プラスチックを溶かして接着する物をスチロール系接着剤と言います。
溶かしてくっつける、と聞くとびっくりするかもしれませんが、プラモデルの接着剤だと、このタイプが一番ポピュラーなものになります。
ちなみに、白い蓋をしていることから「白蓋」と呼ばれていたりしますね。
① パーツの両面に接着剤を塗る

タミヤセメントを使った合わせ目消しの解説です。
まずはパーツの両面に接着剤を塗ります。
何回か塗り重ねて、塗った部分が濡れているような状態になるとOKです。
割とですね、ちょっと多めにつけるのがコツです。
② パーツを合わせ、溶かしたプラスチックを「むにゅ」っと押し出す

そしてそのパーツを合わせると、接着剤を塗った面が溶けて「むにゅ」とはみ出してきます。
綺麗に溶けたプラスチックがはみ出てくるとOKです。
③ 溶けたプラスチックが完全に硬化したらヤスリで削る

そして、溶けだしたプラが完全に乾いた後、それを削り落とすようにヤスリを掛けましょう。
すると、それだけで見事に合わせ目が消えます。
ヤスリは最初は400番くらいで行い、仕上げに600番~800番を使うと綺麗に仕上がります。
どうでしょうか? やり方自体はすごく簡単です。
タミヤセメントで合わせ目を消したときの注意点

ここからは注意点です。
タミヤセメントを使用した時「むにゅ」っと溶けたプラスチックがはみ出てきます。
これが完全に固まるまでそれくらいかかるの? って話しなんですが、目安としては三日から一週間くらい掛かります。
そんなに!? と驚くかもしれませんが、溶けたプラスチックって再度固まるまで、結構時間が掛かるものなんですね。
もし乾かすのが不十分だと、消したはずの合わせ目が浮かび上がってくる、という事があります。
写真の関節パーツは中央に合わせ目があったので、タミヤのセメントで合わせ目消しをしました。
ちょっと見ずらいですが、うっすらと真ん中に『線』が入っているのがわかるでしょうか?
これは、すこし乾かす時間が足りず、合わせ目を消した後にプラスチックが固まって縮んでしまったので、うっすらと合わせ目が浮かび上がってしまったから起きる現象です。つまり一種の「ヒケ」です。
見た目ではほとんどわからず、だいたいサーフェイサーや塗装の段階になって気付きます。
完成した後、消したはずの合わせ目が浮かび上がっていると、これがまた結構目立つわけです。
そんなに待てない! という方は瞬間接着剤を使う手もあり
プラスチックが乾くまでそんなに待てないよ! って方は瞬間接着剤で合わせ目を消す方法もあります。
こちらは硬化スプレーを併用することにより、爆速で合わせ目消しが可能です(もちろん欠点もありますが)
時間が無いプロモデラーの方は、瞬間接着剤を使う方が多いようですね。
こちらは別記事で紹介予定です。
ただ、実際プラモデルを作っていると、他の作業をしている間に数日なんてあっという間に経っていたりします。仕事をして時間のない方は尚更ですね。疲れて作業できない日もありますし。
そのため、溶けたプラスチックが完全に乾くまでに時間が掛かる、というのは意外となんとなかなります。
タミヤセメントを使った方が作業自体は簡単ですから、上手く使い分けるのがいいかと思います。
ヒケが出てしまったらそのヒケの部分まで再度ヤスリを掛ける、なんて荒業もあります。
タミヤセメントで合わせ目を消したときの注意点その2

プラモデルにはこういった線、モールドが入っている場所が多くあります。
溶かしてくっつけて、ヤスリを掛けるということは、こういったラインも一緒に消えてしまうことになります。これは良くない。
ですので、消えてしまったラインは彫り直していきましょう。

場所にもよりますが、曲面には目立てヤスリ。平らな面にはタガネを使うと良いと思います。
そんなもの持ってないよ! って方はデザインナイフで『V』の字を描くように切込みを入れてもスジ彫りを描くことが出来ます。

ちなみに目立てヤスリというのは、ひし形の断面をしたヤスリのことです。

側面に切削部分があるため、こんなふうに曲面に当てて彫り込むようにして使用します。
ちなみにガンプラ用に『スジ彫りヤスリ』という商品があるのですが、私はホームセンターで一番小さいものを買って使っています。
スチロール系の接着剤を使った合わせ目消しは、時間はかかりますが、それほど難しくありません。ぜひ挑戦してみてください。
合わせ目が上手く消えてなかったら?

合わせ目消しをやってみて「綺麗に合わせ目が消えた!」って思ってもですね、サフや塗装の段階になって実は消しきれてなかった、ということがよくあります。

そういったときは、ラッカーパテなどで対処しましょう。
自分はフェニッシャーズのラッカーパテをよく使っています。

使い方は簡単で、パテを傷に埋め、乾いたらヤスリで削って整えるだけです。
合わせ目が消え切らなかったときのリカバリーは割と簡単ですね。
ただ、ラッカーパテはちょっとした傷にしか使えません。あまり深い傷だと、接着剤パテなどを使った方がいいですね。
合わせ目を消すのが難しい場合の対処法

と、ここまでは合わせ目を消す方法を紹介してきました。
ですが、実際に作業を進めていくとですね、稀に、合わせ目を消すとパーツを外すことができなくなり、塗装をする時、非常に面倒な部分、というのが出てきます。
そういったときは合わせ目を『段落ちモールド』にしてしまったり『分割ラインの変更』などで対処が可能です。
ちょっとコツがいりますが、合わせ目を消す技術と同じくらいに覚えておいて損はありません。
別の記事で紹介しているので、よろしければご覧ください。
流し込み接着剤は合わせ目消しに使わない?

さて、今回は、タミヤの白蓋の接着剤で合わせ目を消す方法を紹介してきました。
ですが、接着剤には『流し込み用接着剤』というものもあります。

流し込み接着剤は粘度がほとんどなく、パーツをぱちっとはめた状態で接着することができるのが特徴です。
この流し込み接着剤もパーツを溶かして接着するので、合わせ目消しに使うことができます。
ですが、私は流し込み接着剤を合わせ目消しには使いません。
理由は、上手く合わせ目を消すことができないからです・・・。
流し込み接着剤は粘度がほとんどなく、プラスチックが溶け切る前に接着剤が乾いてしまうことがあります。
つまり、プラが上手く溶けず、綺麗に合わせ目を消してくれないんですよ・・・。
あくまでわたしの主観ですが、流し込みは白蓋と比べて、パーツを溶かすパワーが無く、上手に合わせ目を消すのが難しい、と感じています。
さらさらのため、接着剤が塗布されているのも確認するのも意外と難しい。
そのため、自分はほとんど流し込み接着剤を合わせ目消しには使いません。
ただ、流し込み接着剤を使って合わせ目消しをしているモデラ―もいます。
このあたりは自分の好みや合う、合わない、によるのではと思います。
まとめ
今回はタミヤの白蓋セメント使って合わせ目を消す方法を紹介しました。
時間を掛けなければいけない、という欠点はありますが、プラスチックを溶かして接着するため、強度も出ますし、注意点さえ気を付ければ難しいこともありません。
合わせ目を消すのが難しい場合は、合わせ目の段落ちモールド化によって対処が可能です。
すこし慣れてきたら、応用として覚えておいてもいいでしょう。
合わせ目消しはプラモデル制作の基本とも言える作業です。
最近は合わせ目がほとんど出ないキットもありますが、合わせ目消しができると少し前のキットにも挑戦してカッコよく作ってやろう、という気持ちにもなります。
やったことのない方はぜひチャレンジしてほしいです。



