ラッカーパテは主に、小さな傷や隙間、ヒケを消すために使用します。
ヘラなどで傷やヒケのある個所に盛って、硬化後にヤスリで均す、というのが基本的な使い方ですね。
傷やヒケを埋める作業は、プラモを作るときの基本的な作業なので、使用頻度も高めです。
模型製作に凝ってくると、スジボリで失敗した傷やエポキシパテで出来た気泡など埋めることもあります。
初心者からプロの方まで、必ず使われているラッカーパテですが、今回はその中でもおすすめのものを紹介しようと思います。
全てにおいて高性能 フェニッシャーズ『ラッカーパテ』
まずはフィニッシャーズから販売されている『ラッカーパテ』です。
フェニッシャーズのラッカーパテはビン入りになっており、内容量は20g。値段は400円(税抜)となっています。
ラッカーパテとしてはちょっと高めですが、お値段納得の性能です。本当に損はしません。
まずめずらしいのが、色が「緑色」という点です。
ネットではたまに「緑色のラッカーパテ」を見かけることもありますが、そちらがフェニッシャーズのラッカーパテになります。
なにが高性能かというと、
・硬化が異様に速い
・硬化時の収縮が最小限
といった点。
乾くのが早いのはもちろんですが(1時間もしないうちに切削ができます。一晩も置けば完璧ですね)硬化した時に、ほとんど縮小しないのがポイント。
普通のラッカーパテは乾くと縮むので多めに盛るんですが、フィニッシャーズのラッカーパテは薄く盛っても問題ありません。
また、プラスチックにもがっちりとひっついてくれます。ほとんど剥がれることがありません。
ヒケ消しの時はへこんだ部分だけをカバーしてくれて、ほぼプラと一体化しています。
このパテを一言でいうと、ラッカーパテの必要なところを完璧に抑えた高性能なパテと言えます。
フィニッシャーズパテの注意点
ただ、このフェニッシャーズのラッカーパテにもひとつ欠点があります。
あまりにも硬化が早いためか、蓋をしていても、ビンの中で固まっていることがあります。
もちろん、数日で固まることは無いんですが、久しぶりに使おうとしていると、明らかに粘度が変化していることがありますね・・・。
ただ、そういったときでも、クレオスの溶剤を入れて一晩おくと、再び使える状態になっています。
また、公式でも粘度を復活させる専用の液が販売されているので、そちらを使用しても再利用することができます。
ロックペイント ロックラッカー グレージングパテIIは同じ商品?
ちょっとオマケです。
ロックペイントから販売されている「ロックラッカー グレージングパテII」という商品があるのですが、これはフィニッシャーズのラッカーパテと『同じ商品』と言われています。
お値段は1500円で250gという大容量。
私は20gでの数年使っているので、一生使いきれない可能性もあります。
ロックペイントというのは、自動車補修用塗料を主に販売しているメーカーです。
実車にも使われたりするパテでして、そりゃあ、まあ、それなら高性能だろうとも思います。
私自身は未確認、未使用なのですがあれですが……amazonではガンプラに使用している、というレビューもあり、まったく問題なく使用しているようです。
ラッカーパテの使用頻度が高い方はこちらを試してみてもいいかもしれません。
安価で手に入りやすい タミヤ『ホワイトパテ』
次はタミヤから販売されている「ホワイトパテ」です。
安価であり、非常に手に入りやすいラッカーパテですが、これがまた、意外と侮れない性能をしています。
特徴的なのはパテの色が「白」であり、塗装をするときに影響が少ないという点です。
緑色やグレーのパテは、やはり色を塗るときにサーフェイサーを使って下地を整える必要があります。
色が白のパテは、その必要がないのでサーフェイサーを吹かない場合はこちらを使ったほうが綺麗に仕上がりますね。
また、硬化する時間も意外と短めです。
パレットに持っておくと、すぐに表面が乾き始めていたりします。
カラーパテにすることもできる
また、ラッカー系塗料と混ぜると、カラーパテにすることもでき、無塗装派には重宝するのでないでしょうか。
全体的な性能はフィニッシャーズのラッカーパテには及びませんが、フィニッシャーズのパテにはできないことができるのがおススメできるポイントですね。
フィニッシャーズのラッカーパテは取り扱いがない店もあるので手に入りずらいですが、こちらはタミヤの製品。割と、どこでも手に入ります。
値段も300円(税抜)と格安です。
まとめ
傷消し、ヒケ処理に役立つラッカーパテですが、おすすめのポイントをまとめるとこんな感じです。
フィニッシャーズのラッカーパテは、全体的に高性能。
ただし、すこし手に入りずらく、値段が高い。
使用しないとビンの中で固まってしまうこともあり、メンテナンスも必要。
タミヤのホワイトパテは、フィニッシャーズに全体的には及ばないものの、安価で手に入りやすく、塗装に影響を与えずらい白い色。
また、場合によってはラッカー系塗料を混ぜることにより、色を変えることができます。
傷埋め、ヒケ消しは、ほぼフィニシャーズのラッカーパテで事足りますが、タミヤの白パテも持っておくと何かと便利です。
よろしければ試してみてください。