実車でもたまにボンネットをカーボンにカスタムしている、という車があります。
それを再現するため、タミヤさんから大判の「カーボンデカール」という商品があるんですね(カーボンデカールは他のメーカーからも販売されています)
つまり、これをボンネットに貼って、カーボンのボンネットを再現してね、というわけなんですが、基本的にボンネットにはうねりなどの曲線があるため、貼るのがとても大変です。
一枚のデカールでパーツを覆ってしまう、というのはガンプラにはまず存在しません。
ですが、いろいろなことに挑戦して、技術の引き出しもが増える、というのもプラモデルの楽しさの一つです。
自分もカーモデルはまだまだ修行中です。
そんな自分でもなんとか頑張ってカーボンデカールを貼ってみました。その方法を紹介しようと思います。
カーボンデカールを貼るときに用意した物

最初にも書きましたがカーボンデカールは一枚がカーボンの柄の入った大判のデカールとなっています。

タミヤさんのカーボンデカールには柄がたくさんあるのですが、今回は平織・極細を使用しました。
カーボンデカールは、基本的に、これを必要な大きさに切って使います。

ただ、もちろん、コーションデカールとは貼り方が全然違います。
マークセッターやマークソフターは必須なのでこちらは用意していた方がいいでしょう。
あとは綿棒や大きめの平筆も使用します。
また、今回は使用しませんでしたが、ドライヤーやヒートガンといった熱風をあてることができるものもできれば用意しておいたほうがいいですね。
カーボンデカールの貼り方

まずはデカールをカットするのですが、大まかにでも形を合わせておくとやりやすいかと。
はみ出たところはカットするか織り込んで隠すのですが、特にボンネットの上の部分は織り込みが難しいので形を合わせてカットすること推奨です。
あと、デカールを貼るパーツに持ち手をつけておくとやりやすいです。

次は水につけてデカールが浮いてくるのを待ちます。
デカールが動くまで、時間は長めにとります。焦らず、すこし触ってデカールが簡単に動くまで待ちましょう。
そして、いざデカールを貼り付ける前に、マークセッターを全体に塗ります。
マークセッターはデカールの密着と軟化の役割を担っています。

そしてデカールをスライドさせて、パーツの上に乗せます。
すると、こんな感じで各所にシワがよりますので・・・。

水を付けて湿らせた平筆で、シワを外に押し出していきます。
ただ、この作業で完全にシワを消すことは出来ません。
まだデカールが固く、局面に馴染まないので、それ自体は仕方がありません。
この作業は、大きいシワをなくすことで、デカールを貼るときに入り込んだ空気を、できるだけ外に押し出すことが目的です。
ちなみに筆を湿らせた理由は、筆とデカールがくっつかないようにするためです。

次は「マークソフター」を塗って、しばらく放置しましょう。
「マークソフター」のお陰でデカールが軟化して、パーツになじんで密着してくれます。

そしたら、今度は綿棒でシワを押し出していきます。
デカールが軟化しているので力を入れずに、ころころと転がしてシワを押し出します。
私はこの時点ではみ出しているデカールを織り込んでボンネットの形に合わせました。
この時点でも、目的は大きいシワを外に押し出す事です。
もし大きいシワが残ってしまう場合は、その部分にソフターを塗ってしばらく放置し、デカールが軟化してきたら同じように綿棒で伸ばしていきます。
筆でやるよりも簡単にシワは無くなりますが、この時点でも完全にシワをなくすことは出来ません。小さいシワはいくつか残ります。

そして最後に熱を当てて仕上げるのですが、このとき、普通であればドライヤーやヒートガンを使います。
ただ、私はちょうど肌寒くてファンヒーターを付けていたので、それで熱を当てました。
一気に高温の温風を吹くのではなく、様子を見ながらデカールを温めていきます。

熱を当てるとデカールは縮むので、多少シワが残っていても、この作業でピシッと密着してくれます。
貼りつけ自体はこれで完了です。あとはクリアーを吹いて仕上げとなります。

完成品はこんな感じです。
今回はつや消しで仕上げたかったので、最初に通常のクリアーでコートしてから、その後につや消しのクリアーを吹いています。
質感も整ってなかなか良い感じには見えます。
これでカーボンデカール貼りは完了です。
なんとか貼ることができましたが、実は2回ほど失敗しています。
大判のデカールを貼るのはやっぱり難しいですね。
もし挑戦するときは、デカールを一枚全部使うつもりでいた方がいいかもしれません。
カーボンデカール貼りの反省点

なんとか及第点の仕上がりにすることができましたが、それでも失敗しているところはあります。
ひとつは大きいところはホコリをかんでしまったのか、よーく見るとシワが浮き出ているところがあるんですね。
ここは何でソフターを塗って綿棒を転がしても消すことができませんでした。

もしかしたらクリアーで消えるのかと思いましたが、多少は目立つ仕上がりに・・・。
ただ、それほど目立たなくなってはいますので、ある程度の粗ならクリアー塗装で隠してくれる、というのはわかりました。
しかし、デカールを貼る前には埃にも気を使った方がい良さそうですね。
まとめ

以上でタミヤのカーボンデカールを貼った方法となります。
まだまだカーモデル初心者の自分が、なんとか工夫して貼った、という感じなので、参考にはならないかもしれせんが、そこそこ綺麗に貼れたと思います。
もしカーボンデカールを貼るときは、失敗することがあたりまえ、と思って、じっくりと腰を据えて作業した方がいいです。私も二回貼りなおしています。
塗装とは違う質感になりますし、カーボンデカールもなかなか面白いですね。
よければぜひ挑戦してみてください。それでは。